2025年6月 のんなだより🐸
爽やかな日と湿った日が交互にやって来て、5月は爽やかな日が月の半分くらいだったでしょうか。今月は雨季に入るので、雨ふりの日にこそ楽しめる遊びを経験したいです。木々や花達が生きいきするので、私は雨季を嫌いではありません。
1才の新入園児達はのんなの生活に慣れ、2才児(れもんさん)達の遊びに交じって楽しそうに笑ったり、思い通りにならないと癇癪を起こして抵抗するほどたくましいです。ありがたいことに皆食べることが大好きなので、食事時は最高にご機嫌です。
先日電車で私の向かいに、1才ぐらいの赤ちゃんが座っていて、急に泣き出しました。するとご両親が、2人とも赤ちゃんを見る事なくスマートフォンを取り出し、子ども向けの歌と踊りの動画を赤ちゃんに差し出したのです。すると赤ちゃんはピタリと泣き止み、動画に見入っておりました。ご両親は大声で泣かれて焦ったのでしょう。それにしてもお二人の手慣れた様子に、私は口もとが緩んでしまいました。その後赤ちゃんは、スマホの小さい画面から目を離すことはありませんでした。視力が未発達な乳幼児がスマホの小さな画面を見続けると、近視や内斜視になる事が問題になっているので、気になりました。
デジタル社会になって小学校でもタブレットを使う時代、文部科学省からタブレット活用時の注意点が通知されているそうです。タブレットを見る時は目から30㎝以上離す、30分に1回は画面から目を離して遠くを見る、寝る1時間前からデジタル機器を使わない、遠くを見たりまばたきをする等です。乳幼児のデジタル機器の使用には、愛着形成、心の育ち、目や運動機能の発達、ことばの発達、睡眠の質や量などの分野で、問題がある事が報告されているそうです(医学博士内海裕美氏より)。
外出時など子どもにスマホを見せなければならない時は、なるべく目を離して、長くても30分以内にしては如何でしょうか。今の子どもは将来、私たちより目を酷使するにちがいありません。せめて大人が目の届く間に、目を大切にする事を伝えたいですね。
園長 原田京子
2025年5月 のんなだより🍒
雨上がりの朝、神田川沿いの桜の木が緑の葉をまとい、私を迎え入れてくれました。「あっ!桜餅の匂い」そうです、桜の葉からほのかな香りを放ち、出勤途中の私の気持ちを心地よくしてくれたのです。木々は様々な彩りがあり、美しく、ありがたいものですね。
のんなの新入園児達はこの1ヶ月で慣れてくれて、食事は完食、午睡もそれぞれの寝方でしっかり休息をとり、伸びやかに遊んでいます。この間、行動が変わる時、散歩に出る時、食事に入る時など、不安になりそうな時は、そっとスタッフが寄り添いました。子ども達と同じように親御様もご心配で、不安な日々でお辛かったですよね。連絡帳でエピソードを交えてご報告し、会員専用ページで様子を観て頂き、少しは不安を和らげる事ができたでしょうか。3月にのんなを卒園して他の幼稚園や保育園へ移った3歳児達も、大勢の中で自分の居場所を見つけたい、今何をしたらいいのかなど、不安な事が沢山あったかと思います。そろそろ慣れて新しい園が自分の園になり、笑顔で過ごしていてくれると信じ、一人ひとりの顔を思い浮かべています。
こんな記事がありました。英国の研究結果によると、犬や猫を飼う事で得られる満足感が、年収が約1300万円増えるのと同じとの事。なるほどペットは家族同然ですものね。それなら人間の成長に一番大切な、乳幼児期の子ども達の傍らにいさせて貰い、幸せを毎日感じている私達は億万長者? もちろんその親御様達は億万長者×?倍でしょうか。お金に縁がない私は、満足感だけでも億万長者気分になって、ニヤけてしまいました。
園長 原田京子
2025年4月 のんなだより🌸
桜の花が咲きました。春がすみの中、薄ピンクの花が神田川をトンネルのように覆っています。その下を子ども達が笑いながら散歩しています。
のんな保育園は新入園児3人を迎え、7回目の船出です。のんなの自慢は病気による欠席が少ないことで、私達は最高に嬉しく思っています。
他の保育園から見学に来る方が、のんなっ子は沢山の量を意欲的に食べて、残す子がいないと驚いていらっしゃいました。1歳児の子が味噌汁を飲んで「ハーおいしい!」と目をつぶった様子を見て、笑ってしまったとのこと。また、一人ひとりが伸びやかで、遊びを自分で決め、集中しているとも。今年度も子ども達の幸せを求め、スタッフ間で学んで参ります。宜しくお願い致します。
【受援力】
受援力とは、人に助けを求める力だそうです。子育て中の親御さん達は、自分の子だからと、どんなに辛くても頑張っていらっしゃいますよね。赤ちゃんは、ミルクを飲んでスヤスヤ眠ってくれるお子さんだけではなく、夜中に泣き続けたり、ミルクをあまり飲んでくれない等、お母様方を悩ませる要素が沢山あり、産後の身体のバランスを崩しかねません。そんな時、勇気を出して受援力を発揮してみませんか? 人間は、昔からコミュニティに貢献できること、誰かに感謝されることに喜びを感じるようにプログラミングされ、種の保存を受け継いで、今ここに生きているのだそうです。子どもは自分だけの宝ではなく、日本、いや世界の宝です! 困った時は「恥ずかしい」とか「迷惑をかけてしまう」などの気を使わず受援力を発揮して、「助けたい」「役に立ちたい」という気持ちを相手から引き出してみましょう。相手の都合を伺い、敬意と感謝をもって…。
私も2人の子達を育てながら仕事を続けて来れたのは、職場の仲間や近所の方々、その他知らない方にも沢山たくさん助けて頂いたからです。いずれ私がお手伝い出来る時がきたら、子育て中の方々のお手伝いをしたいとの想いで、今があります。
園長 原田京子
2025年3月 のんなだより🍓
先月は寒かったとはいえ、子ども達と雪の降る様子を観る事はありませんでした。散歩に出ると道端の雑草が柔らかい葉を出し、神田川の水面が強い日差しにキラキラ光り、心おどる春を知らせてくれています。
感染症が流行る時期ですが、のんなでは一件も出ませんでした。ありがたい事です。今月も無事でありますように願います。今、風邪のような症状でくしゃみと透明な鼻水が絶えず出る子が出はじめました。花粉症は乳幼児にもありますので、受診して症状を和らげて欲しいと思います。
先日、保護者会をしました。といっても少人数でしたので、お茶会に切り替えてフランクに話し合えました。オムツの卒業については、日々のオムツ替えの際にトイレに座ることを誘って便座に慣れてもらい、嫌なら無理強いしません。排尿間隔が長くなってきたら、個人的に遊びを邪魔しないように誘うようにします。成功体験を少しずつ増やし、急がず失敗を他の子達に見せないようにして、子どものプライドを守りたいのです。
他に、イヤイヤ期がいつ終わるのか知りたいとの話が出ました。そうですよね。親御さんにしたら、よかれと思って助言すると泣かれたり拒否されるのですから、しかも忙しい朝など、こちらの方が泣きたいよと思う時もありますよね。イヤイヤ期の期間には個人差があり、いつの間にか穏やかな話しができていると感じる時がやってきます。イヤイヤ期・成長期は、自分で考え自分でやりたくなる“自立期”ですので、「おーいよいよ来たな」と、お赤飯でも炊きたいところです。この時期に特に大切にしたいのは、子ども達のプライドです。否定語や命令語を一番嫌います。のんなでは、「~したらどうかしら?」と提案したりお願いして、様子を見るようにしています。拒否される時もありますが、応えてくれることが多いです。
などなどお話して、のんなのカレーと中華サラダ、さつまいもとリンゴ煮を試食して頂き、楽しい女子会をお開きにしました。れもん(2才児)さん達はあと1ヶ月でのんなを卒園します。子ども達を尊重して、楽しい日々を過ごしたいと思っています。
園長 原田京子
2025年2月 のんなだより👹
冬の厳しい寒さをあまり感じず、子ども達の散歩には助かりますが、一度くらい雪の降る様を一緒に眺めたいなあ、と思ったりもします。
こんな新聞記事を読みました。13才の中学生の女の子の記事です。自分は今反抗期かも知れない、ある日勇気を振り絞って親に反抗したら8倍ぐらいになって返ってきた。それ以降自分の意見を閉ざした。しかし親にとっても初めての事、反抗期とは親と子が互いの複雑な気持ちを乗り越えながら成長する期間なのかな、ならば互いに成長していい親子になってやろうではないか。反抗期ではなく、親と子の成長期と呼びたい。両親への感謝を込めて、と。
間を抜かして半分にしましたが、13才になるとこんな風に考え、受け止める事が出来るのかと感動いたしました。
のんなの子ども達はみな成長期にあり、朝から「おはよう」と言うと「おはようじゃない!」と私の顔を見てニヤリ、落とした物を拾ってあげると「自分で!」と言ってもう一度落としてから自分で拾うのです。まだ2才の子が、自分でした事は自分で責任を果たそうとする気持ちを確かめずに拾った事を謝ると、ニコっと笑うのでした。のんなっ子たちも、これから何回かの成長期を乗り越えて、この13才のお姉さんのように素敵に成長すると信じています。
園長 原田京子
2025年1月 のんなだより🐍
青く澄みきった雲ひとつない、穏やかな元旦を迎えました。甲州街道沿いにある我が家から見ても、車の往来が少なく、東京は静かでした。昨年の1月1日に起きた能登地震の復興が進んでいない事、戦争が起きている国がある事など、辛い事があり、早く改善されることを願いました。そしてのんな保育園では、昨年は病気による欠席が少なかった事を感謝し、今年も病欠児が少なく健やかに過ごせるよう願いました。
今年のお正月休みは長かったので、お子様がたはご両親の実家でお祖父母様や従兄弟達と過ごし、特別で素敵な経験が出来たかと思います。普段から「ママとパパとお料理したの」「ママとケーキ作ったよ」「畑に行って来たよ」「埼京線にのったよ」「羽田空港に行ったんだ」等、みな目を輝かせて話してくれます。そしてそういうときは前日と異なり、一皮剥けたような自信に満ちた表情を見せてくれるのです。
先月は、いつも散歩先で行っている広場の敷地の杉並清掃工場内を見学させてもらいました。2歳児が手を広げて「大きなクレーンがこおやってゴミを掴むの…」と興奮して話してくれる傍らで、1歳児がピタリとついてうなずく姿が可愛く、愛おしかったです。その日は集中して非日常的な経験をしたので午睡時の寝付きがはやいかと思いきや、2歳児は興奮冷めやらず、なかなか寝つけませんでした。ところが1歳児は昼食時から大あくび、すぐに眠りについていました。
お子様たちが正月休み中の経験を報告してくれるのを、楽しみにしています。
園長 原田京子