2024年12月 のんなだより📖
少し涼しくなったと思っていたら、いきなり冬の寒さがやって来ました。秋の心地よい空気感を味わえたのはほんの少し。日本は四季ではなく二季になってしまうかのような気候が気になります。それでも子ども達は散歩先で、赤や黄に色づいた葉を探して並べ、「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ~」とお店屋さんごっこを楽しんでいます。
のんなの子たちは絵本、紙芝居が全員大好きです。ついこの間まで絵本をかじったりページをただめくって破っていた0歳児さんが、2歳児を真似て絵本を持って来て渡すようになり、最初は読み始めるとすぐに立って他の遊びに行ってしまっていたのに、今では最後まで聞くようになっています。一斉保育を極力しないのんなでは、食事、午睡、散歩のとき以外は、必ず誰かがどこかで絵本を見たり、スタッフに読んでもらったりしています。私たちは、できる限り子どもが求めるときに応えるようにしています。一人のために紙芝居を読んでいると、いつの間にか自分たちでマットを寄せ、椅子に見立てて数人が集まってきます。そして「もう一回読んで!」と、必ず2、3回読まされますが、同じような熱心さで聞いてくれます。子ども達は不思議です。4、5歳児が読むような長い物語を好んで読む2歳児が、ときとして0歳用の「いないいないばあ」や「もこもこもこ」等、簡単な絵本を優しい笑顔で見ています。
のんなでは、こどものとも社が扱う絵本を基本に、福音館その他をプラスして、たくさんの本を置いてあり、子ども達が自由に手にできるようにしています。0歳児は絵本を次から次へと棚から落とすのが面白いらしく、気に入ったものがあれば、落とした絵本の上にドカンと座ってページをめくっています。そばにスタッフがいれば、「読んで!」とばかりに本を差し出します。スタッフと2歳児の手伝いで片付けるはめになるのですが、その2歳児に「○○ちゃんも赤ちゃんのとき、同じように本を落としていたよ」と言うと、「う~ん」と優しい目をして手伝ってくれるのです。その0歳児も、何回かやると落とさなくなります。2歳児さんになると、まるで小学生?と思うような真面目な顔つきで本棚の前に座り、背表紙をしばらく見て本を選び、それが20分以上続くこともあります。一人ひとりがそれぞれの理解で楽しんでいるので、私たちにわかるのはほんの少しですが、日々子どもの頭にはたくさんのことが入っているのでしょうね。先日はマットを四角に敷いて中に何人も入れるようにし、「てぶくろ」の絵本を模してそれぞれが動物の役になり、劇あそびが始まっていました。
絵本はたくさんのことを教えてくれますが、私は大人と子どもの心を通わせる大きなツールだとも思っています。どの子も読んでほしいと本を持って来ると、くるりと背を向けて私の膝に座ろうとします。一対一で自分にだけ読んでほしい(目を向けてほしい)心の表れです。大人にとっても、とても大切な時間になります。そして、満足して次の遊びに向かってほしいです。絵本の中のくだものを見て「食べたい!」とつまんで口に入れる真似をしたり、野菜の運動会を見ると「ぼくも運動会やりたい!」と走り出す子がいたり、公園や遊園地の絵本を見ると「ここに行ってみたい!」と次々に夢がふくらんだり、ファンタジーの世界が楽しめると、生活が豊かになるのだと思います。私たちは季節や行事に向けた本や、月齢で知ってほしい本も提供しますが、読み聞かせの際は子ども達に読み手の勝手な想いを押し付けないように、楽しい場面をはずんだ感じで読んだり、悲しい場面を低い声でゆっくり読んだりはせず、基本あまり抑揚をつけずに、淡々と読むようにしています。
園長 原田京子
2024年11月 のんなだより🐿️
やっと朝夕涼しくなったかと思ったら急に寒い日もあり、身体が驚いています。
子ども達が散歩に出て、嬉しそうに立派などんぐりを持ち帰るようになりました。先月は夏日が多く、散歩から帰ると「あ~あつい!」と額に汗をかいている日が多かったです。日々温度差が大きい為、鼻汁を出したり咳をする子が出ています。まわりではコロナやマイコプラズマ肺炎が流行しているようです。充分気をつけましょう。
英語を話すSちゃんが入園しました。静かなSちゃんが、おやつの時に出て来たバナナを見て「バナァナ!」と目を輝かせて喜ぶと、それを聞いた子が、次々に楽しそうに「バナァナ!バナァナ!」とイントネーションを真似ていました。そして帰り際に「バイバァーイ」と言うSちゃんを真似て、次々に「バイバァーイ」「バイバァーイ!」と手を振ったのでした。子どもは言葉の変化に敏感なのですね。Sちゃんが「Yes」や「No」で答えているのを聞いて、他のレモン(2歳児)さんたちは「No」のところにだけに反応して、都合が悪くなると「No!」を連発してふざけます。「No」は教えなくても覚えてしまうものなのですね…。
14ヶ月のきんかん(0歳児)さんは、「あっあっ」と欲しい玩具を指さしたり、スタッフの腕を引っ張って意思表示します。「オムツ取り替えましょう」と言うとトイレに向かいますし、「手を洗いましょう」と言うと水道の前に立ちます。生活に必要な言葉を理解しており、「お茶」「牛乳」「ねんね」や、絵本を見て二語文も言えるようになっています。すぐにおしゃべりが始まりそうです。
みかん(1歳児)さん達は月齢に差がありますが、女児が多いので言葉が早く、朝の「おはよ~」から「これちょうだい」「これじゃない」「○○がしたい」や、「いやだ」「もうしらない!」等、2歳児を真似ていじわる言葉も覚えています。
レモンさん達はみな2歳7ヶ月以上になっており、ワンワン→犬、マンマ→ごはん、ネンネ→寝る、に変わり、成人語を理解するようになっていますので、私たちはきちんと成人語での言葉がけをしています。「ぼくは今パズルがしたい」「パパとママとぼくできのう羽田空港に行ったの」「○○ちゃんが私の人形とったの~」「今日は○○したくないんだ~」「○○ちゃんに『知らない!』って言われて悲しかった」「あしたパパとママとお姉ちゃんとディズニーに行くの」等、“過去”“現在”“未来”が分かり、助詞や助動詞を使うようになっています。このようになると、自分の気持ち、して欲しい事、誰にどんな状況でどう話すかが大切になり、相手の心について推測しながら会話するようになります。それを支える為にも、私たち大人は子どもの言葉を肯定的・応答的に関わる事が重要だと思っています。
アメリカ国立小児保健人間発達研究所の保育所児の長期追跡研究によると、15ヶ月、 24ヶ月、 36ヶ月で認知・言語の発達状況に一貫して関係していたのは、応答的で敏感な言葉かけ(子どもに否定的でない話しかけをする)で、これは4歳半時点での文字や数の理解といった就学前の学習能力とも関係が深いことが報告されているそうです。
園長 原田京子
2024年10月 のんなだより🐕
まだ真夏日があるようですが、ようやく子ども達は戸外散歩ができるようになりました。秋の自然はまだ感じられませんが、気温が30℃にならない日に戸外に出ることがとても嬉しいようで、緑道の木々やダンゴ虫、ミミズを愛でています。0歳児がハイハイで這い回る砂の上を、2歳児も一緒に同じ格好で追って楽しむほどです! まだまだ室内では蒸し暑く、クーラーのお世話になっていますが、それでも汗をかきながら遊んでいます。
ままごと遊びは通年人気なのですが、1歳児(みかん)さんはスプーンで器や鍋をかき混ぜ、お皿に移してテーブルに並べ、みたて遊びを楽しんでいます。2才児(れもん)さんぐらいになると、誰かの仕草や行動をまねて料理を作ったり、きれいに並べて友達やスタッフに振る舞い、喜んでもらうことを楽しんでいます。また人形をおぶって買い物に出たり、人形にミルクを飲ませて寝かしつけるなど、つもり遊びを楽しんでいます。この中に、0歳児(きんかん)さんがハイハイして机につかまり立ちし、ちょこんと座ってジュースを飲むしぐさは、なんともかわいらしいです。
①物を使って作り見立てる楽しさ
②真似をして~のふりを楽しむ
③体験を再現する楽しさ
④人と一緒にやりとりする楽しさ
これらを仲間と体験(ごっこ遊び)して、親とは別の世界で成長しています。
こんな話を伺いました。2歳児のお母様から、ご夫婦での意見の違いを子どもの前で激しく言い合ってしまった。そのときはA君はただ黙って目をそらせていたそうです。その後、出掛ける際に「パパも一緒に、パパも一緒に!」と必死で父母間の仲立ちをしようとする姿があり、今までにない事だったので驚き、子どもに申し訳なかったと涙しておりました。そういえば丁度そのころ、園で急に友だちを押したり叩いたりする乱暴な行動が見られました。些細なことで何気なくやりとりする言葉がきつくなることは、どこの家庭でもあることですが、子どもは傷ついているのですね。
だいぶ前の卒園児のことを思い出しました。1才児のB君は、友達が近づくと引っかき、触れると噛みつくのが常で、私たちはいつも緊張していました。お家では一人っ子で、ご両親に大切にされているようでした。お母様との面接では、お母様が結婚前から犬を飼っていてとてもかわいがっており、何かと物を言えない犬のことを先にしてしまうとのこと。B君が0歳児のときは、犬と一緒にたわむれ、兄弟のようだったのですが、1歳を過ぎると、犬の尻尾をつかんだり、叩いたりして、お母様に叱られることが多くなってきているとのこと。
そこで、これからは何をするにもB君を優先し、B君が一番かわいいと伝え、B君の事がすんでから犬の世話をしていただくようお願いしました。ご夫婦で協力してくださった結果、2週目ごろから少しづつ落ち着きを取り戻し、1ヶ月を過ぎたころには、あまり攻撃的な行動をしなくなったのでした。もちろん気の強さは健在でしたが…。子どもは敏感に大人の心を読み、満たされたり傷ついたりするものだと、そのお母様とお話したのでした。
園長 原田京子
2024年9月 のんなだより🥕
9月になり、朝夕くらい涼風がふいてもよさそうなものですが、相変わらず蒸し暑さの中にいます。台風が立て続けに来て、あちこちで災害のニュースを聞きます。被災者のことを思えば、被害を受けていない私たちは、蒸し暑さくらい我慢しなくてはならないのでしょうね。
子ども達は9月に入ってもしばらく水遊びができそうなので、嬉しそうです。水遊び中に水分補給として梅ジュースに手作りの赤じそジュースを混ぜ、薄めたものを飲むのですが、それも水遊びの楽しみになっているようでした。遊具で水遊びをし、プールに体を沈めてジュースを飲むと、「もう出る!」と自分で決めて出ていくようにもなりました。初めは「出ようね」と言うと泣いて抵抗していましたのに…
年々、夏が暑くなって来ていますが、のんなの子たちは食欲が落ちることはなく、ほぼ毎日、全員が完食してくれるのはありがたいことです。他の園の調理員の方が、「毎日残食が多く、なんのために食事を作っているかわからず、やりがいがない…」と言っているのを聞いたことがあります。ご参考までに、のんなの調理で気をつけていることを記しておきます。
のんなの食事は1、2才児向けですので、出汁をしっかりとり、味は薄く心がけています。(夏場は冬よりも少し塩分を加えます)
・食材は食べやすいように、家庭で食べるより小さめに切っています。
・のんなの子たちが大好きなきんぴらは、炒めるだけでなく、出汁を入れて少しやわらかく煮ます。また、ごぼうと人参にちくわやカニカマ等を入れて、味をまろやかにしています。
・夏場は特に、混ぜご飯や酢めし、ふりかけ(かつお、ゆかり、玉子、野菜、ごま等)にすると、よく食べてくれます。
・野菜が苦手な子が多いので、ほうれん草の白あえやごまあえ、ブロッコリーはときどき煮びたしにしたり。なにしろ全員みそ汁が好きなので、みそ汁の具をたっぷり入れるようにしています。
・ピンチョスにすると、苦手な物も食べてくれます。
・なるべく色合いも考え、茶色になりがちな和食にトマトをつけたり、オレンジや卵焼きをつけるようにしています。
よくご家庭であまり食べないのに、のんなでは完食するのが不思議だと言われます。友達と一緒に食べ、多少競争心もわくので食べることもありますし、園ではおやつ時以外の間食をしませんし、午前中にたっぷり体と頭を使って遊ぶので、お腹が空くのだと思います。
最後に、この夏に受けた食に関する研修で学んだ“避けたい7つの「こ食」”をご紹介します。
1.個食…複数で食卓を囲んでいても、食べている物がそれぞれ違う
2.子食…子どもだけで食べる
3.小食…ダイエットのために必要以上に食事量を制限する
4.固食…同じものばかりを食べる
5.濃食…濃い味付けのものばかり食べる
6.粉食…パンや麺類など、粉から作られるものばかり食べる
7.孤食…一人で食べる
園長 原田京子
2024年8月 のんなだより🩹
神田川沿いを歩くと、蝉の鳴き声で暑さをさらに感じます。蒸し暑くて息苦しささえ感じる日々、子ども達は散歩に出られず、「おさんぽに行きたいな~」と窓からうらめしそうに外を見ています。稲光を「こわい!」と言いながらも、皆で夕方のゲリラ雷雨を楽しそうに眺めているのです。連日の暑さの中、のんなでは毎日小さなプールで水遊びをして、短時間でも大好きな水とたわむれ、汗ばんで火照った身体を冷やし、さっぱりしてから昼食時間になります。
7月の後半に「とびひ」が出ました。あせも、虫刺され、湿疹の部位に細菌が感染して、接触により急速に広がります。治療は患部の清潔を保ち(毎日せっけんを使ったシャワー浴を行う)、外用薬を使用します。ときに抗菌薬の内服も行うとのことですので、ぜひ皮膚科を受診してみてください。患部はバンドエイドなどで覆っていれば登園可能ですが、プール遊びについては完全に治ってからになります。
現在、東京中で手足口病が流行していて、当園でも出はじめました。口の中、手のひら、膝、足の裏などにできる発疹や水疱が主な症状です。ウイルスが含まれた咳やくしゃみを吸い込んだり、手についたウイルスが口に入ることで感染します。アルコール消毒が効きにくいため、流水や石鹼でこまめに手を洗う必要があります。水疱が消え、咳、くしゃみ、目ヤニが出なくなれば登園が可能になります。症状が治まったあとも、便の中にはウイルスが含まれているとのことですので、私たちもおむつ交換の際に充分気をつけるようにいたします。今まで重症化した子を見たことがなかったのですが、今年はかなり重症の子が出ているようです。かつて親御さんが罹り、生死をさまよったというお話を伺ったことがありますので、お子さんからうつらないようお気をつけください。
月齢の高い1才児(みかん)さんと月齢の低い2才児(れもん)さんが、ちょうどいま成長期(イヤイヤ期)です。色々なことに興味が出てきて、自分で試してみて納得する時期、「自分で、自分で!」が口癖で、たくさんのことを獲得しようとする大切な時期ですが、自我が強く出るので個性がぶつかり合います。友達間で玩具の取り合いをしたり、一方は一緒に遊びたいが、もう一方は違うことをしたいからと、叩いたり引っかいたりの喧嘩にもなりやすいので、スタッフは目が離せません。そして大人(特に親御さん)には甘えもあり、最初の一言は「いやだ!」「ちがう!」から始まり、大人の様子を見て大泣きしたり素直になったりと試してきますので、大人にとっては厄介な時期でもあります。この成長期を通ることで自立に向かいますので、私たちは“おめでとう”という気持ちで受け止めています。「~だからダメでしょ、ほらそうなるでしょ、だからやらないの!」等、子どものプライドを傷つけることはせず、「泣きたいのね、泣いていいよ、でも疲れるからそろそろやめてみる?」と、子どもの行為を否定せず、認めてから提案してみると、「うん」と言ってくれることが多いです。さんざん抵抗していたのに少しでも素直になってくれると、すごく可愛くて嬉しくなりますね。
園長 原田京子
2024年7月 のんなだより🎋
育てているミニトマトが実をつけ、赤くなった粒から収穫しています。子ども達はトマトに花がつくと喜び、花がしぼんで小さな実をつけると、日に日にふくらんでくるトマトを愛で、そ~っと指で触り、育っていることを実感していました。「今日は赤くなったトマトを取ろうね」と言うと、少し緊張気味に「えっ、取るの?見るだけじゃないの?」と言わんばかりの顔をした子も、スタッフが手を添えてもぎ取ったトマトを手の平に置くと、やっと笑顔になり、可愛かったです。昼食に添えて食べました。
5月から長い間続いている鼻汁の後に、高熱を出したり体に発疹ができる風邪が流行り、辛い思いをいたしました。子どもに高熱を出されると、親御さん方は“代われるものなら代わりたい”と思い、熱が下がるまで心配ですよね。看病で疲れたあと、ご自分が罹ってしまうことがあるのでご用心くださいませ。
先日、この3月に卒園した男女2名が遊びに来てくれました。それぞれが別の幼稚園に行き、3ヶ月が経ちました。男児はすぐに私にハグをしてくれて、3ヶ月間の空白を埋めるように、勝手知ったる場で次々に遊びを展開して私を楽しませてくれました。彼は選んだ遊びに没頭し、教具でもパズルでもスムーズにできるまで何度も挑戦してマスターするタイプで、積み木で大作を創る名人です。創作中に他の子に邪魔されるのを嫌がりますが、自分が納得できるものができると、「もう使っていいよ!」と小さい子に明け渡してくれる心優しい子です。幼稚園ではまだまだ彼を理解する子が少ないようで、遊びのレベルが一つ上の子との方が合っているそうです。上の子との遊びが増えると、早く園に慣れるような気がいたしました。
女児は初めは母親から離れずにいましたが、すぐに打ち解けて2人で遊び始め、大人たちが集っている部屋から離れて2人になると、携帯電話を耳に当て、「なんかい言ったらわかるの?電話してって言ったでしょ、もー分からないんだから…」と言いながら、甲斐甲斐しく赤ちゃんのお世話をするのでした。それを聞いていた男児は、包み込むような優しい笑顔で、私と目が合うと“○○ちゃんかわいいね”と言うようにニッコリと笑い、私と同じ想いでいるように見えました。彼の優しさと大人のような考え方は健在でした。
こんなに上手にごっこ遊びの中で自分を見せる子が、幼稚園に行くとモジモジして、朝の「おはよう!」が言えないそうです。彼女はのんなでも、朝はじいじに抱かれて、少しのあいだ周りの様子を見てから遊びに入る子でした。遊びの中ではしっかりと自分を持ち、流されることはないのですが、相手を思いやって嫌なことを言ったりせず、すーっとその場を離れたりする子で、みなの人気者でした。思慮深い子なので、これから起きることが気掛かりで、気軽に「おはよう!」と言えないように思えます。安心して自分を出せるようになったら、本来の彼女が見られると思います。
お二人のお母様にお会いして近況をお聞きし、子ども達への愛おしさがつのりました。私にとって最高に幸せな一日となりました。
園長 原田京子
2024年6月 のんなだより🍅
子ども達とトマトの花を愛で、緑の実が少しづつ大きくなっていき、そして赤く熟した実を収穫する様子を目に浮かべながら、今年は裏庭にミニトマトのプランターを置きました。毎日の散歩帰りに観察しています。特に興味を持った子が、毎日のお迎え時にお父様とトマトの匂いをかいだり、大きさを見て帰っているとか。お忙しい中、お子様にお付き合い下さること、嬉しい限りです。
先月は寒暖差の陽気からか、次々に高熱を出し、欠席する子が出て悲しい月でした。親御様方もおつらかったかと思います。ほぼ全員が高熱後に鼻汁が長く続いておりますので、私たちスタッフは大量のティッシュペーパーをポケットに入れ、一日中鼻拭きに追われています。そのせいか、ティッシュを鼻に当てると「フンッ!」と自力で鼻汁を出すことができる子が、みかん(1才児)さん2名、れもん(2才児)さん1名、計3名もいることには驚きです。一週間たっても鼻汁が止まらないようでしたら、耳鼻科の受診をお勧めします。
雨の日は、みな散歩に出たくて恨めしそうに窓から外を見るのですが、2才2ヶ月児が雨の激しさを見て「お迎えたいへんだね~」と独り言、「そうね、お迎えの時間に止むといいわね」と私が言うと、ちょっと照れた様子でニヤッと笑い、遊びに戻りました。きっと大人がいつも言っていることが耳につき、自然に出たのでしょうが、大人に聞かれてきまりが悪かったのでしょうね。その様子が可愛かったです。
今年入園したみかん(1才児)さん2人は食が細く、嫌なものは急にテーブルの外に手で押しやります。その速さたるや、スタッフは何度もスープやおかずをかぶりましたが、今ではそのタイミングが分かり、止められるようになりました。2人は隣り合って食べていて、一人が食べて周りから褒められると、もう一人も「食べてみる!」と口にし、“あれ!おいしいじゃない”とばかりにどんどん食べるようになりました。お皿がピカピカになることも嬉しくて、れもん(2才児)さんに「ぜんぶ食べたの!」と自慢しに行きます。すると、れもんのお姉さんも大人のように「そうなの~」と受け止めてくれます。このように、お家では見られないような、友達に負けたくなくて努力し、それを認めてくれる友達がいるという、集団が互いに育て合うことを知らされます。
☆こんなことを伺いました。
園児のご家族一家がドライブ中に後ろから追突され、リアウィンドウが全壊するほどの大事故にあったとのこと。そんな中、お子さま2人はチャイルドシートに座っていたので事なきを得たそうです。私はお話を伺いながら冷や汗をかくほどでした! どんなに慎重に運転していても、もらい事故はどうにもなりませんよね。そんな時、シートベルト、チャイルドシートが助けてくれるようです。「子どもがどんなにぐずっても、ドライブ中はチャイルドシートに乗せなければいけない」ということです。子どもに泣かれると、ついちょっとだけだからと抱いて行こうと思ってしまいがちですが、絶対にチャイルドシートに乗せましょう。
園長 原田京子
2024年5月 のんなだより🐌
神田川沿いの桜もすっかり葉桜になり、緑の葉が子ども達を強い日差しから守ってくれています。子ども達は降る花びらを追ったり、花びらの吹きだまりを楽しんだり、茎がポトポト落ちる上を踏みしめたり、花壇に咲く春の花をみて「咲いた咲いた~」と歌いながら散歩をしました。暖かくなるにつれて活発に動き出すアリやダンゴ虫を追いかけ、目を輝かせています。
4月1日から新入園児を迎え、不安で大騒ぎになるだろうと覚悟していたのですが、親御さんとの別れに泣く子もいましたが、日中は機嫌よく過ごし、すぐに食事もよく食べてくれるようになりました。“本当に新入園児?”と思うくらいです。今年度は女児の入園が多いせいか、動きが比較的穏やかなので、人数が少ないように感じるほどです。在園児のれもん(2才児)さん達はほとんどが3月生まれなので、みかん(1才児)さん達とあまり月齢が変わらないのですが、散歩時には友達と上手に手をつないで歩くようになり、お兄さん、お姉さんになった自覚を持ったようです。でも、食事時になるとみかんさん用のテーブル椅子に座ろうとするのでかわいいです。
1才児になったばかりの子達はなんにでも意欲を示し、れもんさんを真似て大型積木をフラフラと昇り降りしたりして、スタッフ達をハラハラとさせています。教具コーナーではれもん(2才児)さんのするパズルに手を出し、叱られても叱られても食いつき、朝にはできなかったピースを午後には少しずつはめるようになっています。この意欲は自我を通すために友達とぶつかることも多く、“叩く、引っかく、噛みつく”にもなりうるので、スタッフは緊張しなければなりません。
新れもん(2才児)さん達は、昨年のれもんさん達のドキュメンテーションを見て「○○ちゃん元気かな~?」と思い出したり、新しく入園した子を相手に先輩がしていた遊びの真似をして、ままごとやかくれんぼなど、休みなく遊び続けています。最近れもんさん達は「これはなに?」「いやだー!」と、いわゆる成長期(イヤイヤ期)に入り、いろいろな事柄に興味を示して没頭したり、自分の意志に反することには強く抵抗します。お家ではかなり派手にふるまう子もいるようですが、園ではきちんと説明すると理解してくれて、お家とは様子が違うようです。これは仲間を意識して、自分のとる態度を考えているのです。精神的に成長している証拠ですね。
子ども達は、食事と午睡以外の時間は全力で遊びます。大人の遊びは快楽を求めますが、“子どもは遊びの中で苦痛を伴ったり困難に挑戦しようとする”と、かの有名なヴィゴツキーは言っています。まさにその通り、立ち上がれば、転びながら上手に歩けるようになろうとするし、トランポリンを出せば少しでも長く飛ぼうとし、汗だくになりながら何度も挑戦する姿を毎日目にします。遊びの中で順番を守ったり、ほしい玩具でも他児が使っていたら取れないなど、ルールを守ることを覚え、成長しています。こんなに小さな子たちも、友達なしでは成長できないことがたくさんあります。しかしこの成長は、お家でたっぷりの愛情をもらっていることが基になります。このゴールデンウィークの連休で、親子の絆がまた深まることでしょう。
園長 原田京子
2024年4月 のんなだより🌸
のんな保育園6年目のスタートです。今年は桜の開花が遅く、高井戸駅付近の神田川沿いの桜は、昨日の暖かさで急に咲き始めました。子ども達がこれからの散歩で桜のトンネルをくぐることを思うと、今年も良いことがたくさん起こるような予感がしてウキウキします。
3月29日に巣立ったばかりの卒園児たちが、新しい保育園、幼稚園で個性を認めてもらい、否定されることなく、伸びやかに、ほがらかに、早く新しい友達と生活に慣れてくれることを願っています。そして近況を知らせていただけたら嬉しいです。
【のんなの保育】パーソナリティー(人格)形成を大切に
①情緒
対人関係の中で思いやり(共感性)が最も重要と考えます。相手の想いを感じとる能力を育むことは、自分自身が思いやりのある人々に囲まれ、大切に育つことです。
②自主性(自発性と自律性)
自己主張は好奇心に基づいて育ち、意欲は創造性の芽生えを生み出します。
“いたずら”は子どもの好奇心から出るもの。叱るのではなく、それをすることで困る人がいることを丁寧に伝え、自分で考えてもらうようにしたいです。
“けんか” 順調に自主性が育っている子は、けんかをすることで相手にも主張があることに気づきます(自己主張と自己統制の繰り返しによる葛藤を処理することで、自信を持ったり責任感も強くなります)。ですから失敗や混乱を責めずに見守るようにしています。
③適応能力
社会的適応能力は、家庭、園で秩序的に過ごし、約束やルールを決め、守ろうとする気持ちです。思いやり(相手の気持ちを汲む能力)と自主性が順調に育っていれば、それに伴い育つもので、命令(~しなさい)や圧力による“しつけ”ができていることではありません。信頼や愛情に包まれて育った、自己肯定感や自信が基本になります。
④知的能力
好奇心を盛んにすることが基で、子ども達が求めるときにその環境を準備することで、自主的に学び、その能力を発揮してくれます。決して文字や数字を教え込むことではなく、教え込むことは自発性の育ちを阻害することになりかねないと考えます。
以上4つの項目を人格形成の基として大切に考えますが、のんな保育園(0・1・2歳)では特に①と②が重要だと考えています。のんなでは自主性を防げることのないよう、できる限り命令、拒否、圧力を与えないよう努力しており、危険なこと、他者を困らせること以外は、どうすれば子ども達のやりたい気持ちに添えるかを考えます。できない場合はその理由を伝えて理解してもらったり、お願いすることもあります。互いに信頼関係にあれば真剣に考えてくれますので、叱る必要がないと思っています。しかし子ども達は大人をいらだたせる名人でもありますので、心がざわつくこともあります。そんな時は“これは正常に成長している証拠。あの赤ちゃんがこんな事もできるようになったのね”と心を落ち着かせます。保育(育児)は私たち大人を成長させてくれるものなのですね。日々変わる子ども達の成長の傍に居させてもらえることに感謝です。そして楽しい毎日です。
園長 原田京子
2024年3月27日 卒園カップ
3月に卒園するレモン組さんに、恒例になっているカップの記念品を贈りしました。今年度作った自分のアート作品の中から、自ら選んだ作品をオリジナルカップにしました。「カップにするから選んで」と頼んだのですが、皆ほぼ即決!とても素敵な作品が出来上がりました。
ちなみにアートの際は、絵の具は赤、黄、青、白、黒のみ用意しています。ということは、他の色はそれぞれが混ぜて作り出したザ・オリジナルの色なのです。時に激しく、時に優しく、実験するような線であったり、紙の上だけに留まらない川のような流れであったり、乾いて割れた色の下に秘密絵が隠されていたり。ただ「よく描けたね」だけでは言い尽くせない感動がありますね。
2024年3月 のんなだより🌱
夏日があったり雪が降る日があったり、ジェットコースターに乗っているような陽気の2月でした。3月はいよいよ春、花粉症の子もいて気の毒ではありますが、植物の芽吹きに心おどります。
春の訪れを喜ぶ時期は、レモン(2才児)さん達とのお別れの時でもあります。まだ歩けなかった子は、よちよち歩きの可愛い赤ちゃんになり、今では走り回ったり大型積木から飛び降りたり、トランポリンや鬼ごっこもするようになりました。「アーアー」と身振り手振りで思いを伝えていた子は、大人の言葉を繰り返すようになり、「~がほしい!」「~がしたい!」「いやだ!」「おいしい」「きれいね」などの単語を発するようになり、今では立派に会話が成立します。「きのうママとスーパーでお菓子買ったんだ!お金も払ったよ」「お父さんが運転して、お母さんと〇〇(妹)とお出かけした!」「ママとパパと公園に行ってお砂で遊んだら、お友達もいたよ」「2たす3は5だよ」と、指を出して教えてくれます。ABCの歌を歌ってくれたり、みかん(1才児)さんにスラスラ字を読んでくれる子、「これは何て読むの?」とカタカナを覚えようとしている子もいます。この一年間の成長の速いこと、わたしたち大人はついていけないほどです。
床に伏せて悔しそうに泣く子に「どうしたの?」と聞くと、「〇〇君が、ぼくが作った道を崩して三角にしちゃうんだよ!悲しい!」と言います。「話し合って一緒に作るのはどう?」と聞くと、「だってぼくは四角にしたいんだよ~」としゃくりあげながら言います。「そうか困ったね」と、しばらく抱いて泣くのに付き合い、落ち着いてきたので「そんなに涙を出したら体の水がなくなっちゃうよ。それに私が悲しかったよ」と言うと、少し恥ずかしそうに笑って、「じゃあ水いっぱい飲んでから泣くね」と冗談を言い、すっきりした顔で遊びに戻りました。相手の子も最初は絶対にゆずらない様子でしたが、泣かれて困っていたようです。二人は目を合わせてニッコリ笑い、四角とも三角ともつかない、ゆがんだ丸形の道を作って、その上を笑顔で走り回っていました。このように自分の意志を持って表現し、それが通らないことに落ち込んでは立ち直り、思いを譲りつつ友達と過ごすことを身につけています。
また、こんな女児もいました。おままごとでごちそうをテーブルに並べているときに、他の子が来てごちそうを下に落とし、自分の物を並べだしました。すると「だめだよ~落としちゃ!」と言いながら拾って別のところに行き、笑顔で他の子とジュースごっこを始めたのです。この子は自分の意志はしっかり持っていますが、争わずに別のことをみつけ、大人の対応ができます。お母様によると、家ではやりたいことは譲らず頑固な部分を出すことがあり、園での様子とは少し異なるようです。3才未満の子が、すでに家と社会での行動を使い分けられるのですね。これから100年近く生きていくでしょうに、まだ36ヵ月で色々なことを学んでいるのです。私たちは子供から毎日学ぶことばかりで、刺激を受け、楽しませていただいております。毎年のことながら、いままで一緒に過ごしてくれたレモンさん達に“ありがとう♡”、そして私たちに大切な大切なお子様を託して下さった親御様に感謝申し上げます。
私たちは卒園した子と似たようなことをする子がいると、「○○ちゃんも同じようなことをしてたね」と、よくスタッフ同士で懐かしんでおります。この先、お子様でもご自身でも、嬉しいことや自慢したいことがありましたら、メールででも教えてくださると嬉しいです。もちろん近くにいらした際は、ぜひお子様の成長した姿を見せてくださると幸せです。のんなで過ごした子たちの、すこやかな成長と幸せを願っております。
園長 原田京子
2024年2月 のんなだより⛄
澄みきった青空の下、日差しは強くても空気は冷たくて、まさに一年で一番寒い真冬です。毎日の散歩(外気浴)で色々な発見があります。「冷たいのがあったの!」と、子ども達が散歩から戻ると興奮した様子で伝えてくれました。4~5cmほどの霜柱を見つけ、皆で手にしてみたようです。今年はまだ雪が降ったり白く積もった様子は見ていないのですが、一度くらいは見たいものです。ご家族で雪国へ旅行し、そりで滑ったり個性的な雪だるまを作ったとのお話も伺いました。
みかん(1才児)さんが大きなブロックをバイク代わりに走り、友達とぶつかったりマットの上に乗り上げたときに「うわ~やばい、やばいよ~」、昼食時にはおかずを口に入れた途端に「うっま!うっま!」と発します。「え?おいしいの?」と聞くと「ウンおいしい!」、それを聞いたみかんさん達3人が、「ウッマ、ウッマ」と連発。お正月に会ったいとこのお兄ちゃん、お姉ちゃん達から学んだ言葉のようです。その場にあった場面で使いこなしています。テレビをつければすぐに「すばらしい!」「おいしい!」、珍しいときや感動した時に「やばい!」と言っているシーンが飛び込んできます。子ども達はすぐに自分のものにしてしまいますね。古くは「いとおかし」は趣のある言葉でしたが、今は違った意味で使われているし、「全然」も否定を伴う言葉でしたが、今では肯定を強調する際にも使われます。私には少し抵抗がありますが、言葉は生きていて変化しているのだと思います。ちなみについ最近、1才10ヶ月児が「オムツ替えましょうね」と言うと「出てない!ぜんぜん!」と言いながら逃げていきました。その言葉に“そうそう、正しい使い方よ”と内心ニンマリしましたが、どうみてもオムツはおしっこでパンパン、というオチがありました。
子ども達が親御さん達の携帯を上手に動かし見ていることがよくあります。今の子ども達は、昔の子ども達に比べてブルーライト(LED照明、パソコン、タブレット、スマートフォンなどからの光)を浴びる機会が多くなるので、健康への影響が気掛かりでしたが、保育雑誌に医学博士(うつみ先生)の記事がありました。人には朝はブルーライトが必要ですが(体内時計を動かし、脳と体を活発化させる)、夜には不要で、次のような影響があるといいます。
・夜遅くまでブルーライトを浴びる生活は睡眠障害を起こし、寝つきが悪い、眠りが浅いなどの現象が起こりやすい
・自律神経のはたらきを乱し、肥満、高血圧、糖尿病を引き起こすリスクが高くなる
・リズムが乱れると、イライラしやすくなる、やる気が出ないなど、精神面への影響が出やすくなる
・光の散乱を調節し、ピントを合わせようと目を酷使するため、目の疲れや痛み、肩こりなどを起こしやすくなる
・網膜の中心にある「黄斑」がダメージを受ける可能性があり、視力を低下させる
これらを回避するには、夕方以降はタブレットやスマートフォンをできるだけ見ないようにし、早寝、早起き、朝ごはんの生活習慣をつけることが大切とのこと。朝7時ごろには目覚め、朝食をとってほしいと私も願います。のんなの子たちは今すぐどうということはないと思いますが、これからの長い人生、ブルーライトをたくさん浴びるのだろうと思います。大人が上記のリスクを知り、子どもを守ってほしいと切に想います。
園長 原田京子
2024年1月 のんなだより🐉
明けましておめでとうございます。
冬らしく冷たい風が強いものの、青く澄みきった空が気持ちの良い元旦でした。子ども達はお祖父さま、お祖母さまにお会いして、周りの方々をどんなに幸せにしたことでしょう。いつもはあまり会えないおじさん、おばさん、いとこたち等、たくさんの親類の方々にお会いし、いつもの生活とは違った経験ができたのではないでしょうか。のんなとは異なった人間関係の中で、自分がどれだけ周りの人達に愛され、大切に思われているかを自覚し、自分のことを大切に思い、自信を持つようになるのだと思います。今年ものんなの子、いや世界中の子ども達が幸せでありますよう願います。
年明けから石川での地震で家屋が倒壊し、大勢の人たちが被災して、この寒空の下で辛い思いをなさっていると思うと胸が痛みます。また世界に目を向けると、決してあってはならない戦争を行い、子どもや弱者を犠牲にしています。一刻も早く終わらせ、平和な世界になってほしいです。のんなでは、昨年の暮れは感染症が流行り、休む子が多くいました。今年は病気での欠席が少なくなりますよう祈ります。
れもんさん(2才児)達の、のんな卒園後の行き先が、全員決まったようです。2才児から3才児への移行には、同じ園でも(乳児クラスから幼児クラスへと)担任数や部屋の雰囲気が変わるので、職員はたいへん気を使います。まして園そのものが変わり、すべてが異なる環境に行く子ども達と親御さんが不安になるのは当然です。以前卒園した方は、「初めはのんなとあまりにも異なるので、親子で面食らいました。子どもは割と早く友達ができることで慣れましたが、私(お母様)の方がのんなに帰りたかったです」と笑いながらおっしゃっていました。そうです、大人に大切にされ、どんな時もしっかり自分の思いを伝えられる自信を持った子は、多少環境が変わってもすぐに自分を取り戻し、その場に順応できるのだと思います。
先日(クリスマス前)、のんなを卒園して幼稚園に行った子がご両親と来てくださいました。9か月ぶりにお会いして、ちょっぴり恥ずかしがり屋さんなのは変わりませんでしたが、背が伸びて凛々しく、かっこよくなっていました。恥ずかしがりながらも笑顔で私にタッチしてくれました。今ではすっかり新しい幼稚園に慣れ、伸び伸びと生活しているとのことでした。このことは、サンタさんの存在を忘れていた私たちスタッフへのクリスマスプレゼントとなりました。卒園した子が元気な姿を見せてくれるのは、私たちにとって最高の喜びです。“人は信頼された分だけ成功する、大切にされた分だけ自信をもつ、認められた分だけ成長する”という言葉を、のんなのスタッフは信じています。れもんさん達との残り3ヶ月、自信に満ちて伸び伸び生活ができるよう、楽しく大切に日々を過ごしてまいります。
園長 原田京子